人は人間性を失うと冷たい自我の固まりになり、人と融和せず、人を傷付けて自分さえ良ければ良いという心に陥ってしまう。全ての事に執着し欲望に翻弄されて自滅の道を辿ることはまさに人間の滅び行く姿と言えます。
当山は坐禅、法話、読経、作務等これらの基本修行を通して人間形成に不可欠な修練の道場であります。即ち修練とは耐える事であり、しかも現代に最も失われつつあるもので、耐えてこそ生命は成長するのであります。この修練が自己の資質を完成させ、生まれながらにして持つ愛情、智恵、勇気の人間力を育み、心身の健康と真の智慧を身につけさせようとするものであります。